歯科の豆知識 vol.10 むし歯になりにくい おやつの取り方 2019年8月24日

今回は、おやつの話をしましょう。

 

おやつは子どもの心をはぐくむ、大事なものです。
たとえば、大人になった今、子どもの頃によく食べたおやつをふと思い出すとき、その時の風景も併せて思い浮かびませんか?

誰と一緒に食べたか。
誰に買ってもらったおやつだったか。
公園で食べた?友達の家だったかな?

考えてみると、忘れていた記憶がよみがえってくるはずです。
こういう一つ一つの思い出を積み重ねていくことが、子どもの発育にはとても重要です。

でも、そのおやつが原因でむし歯ができてしまっているとしたら、残念ですよね。
そこで、今回は「むし歯になりにくい おやつの取り方」のお話をしましょう。

 

 

<どんなおやつが良い? どんなおやつが良くない?>

スーパーでのお買い物。午後に帰宅する子どものために、お菓子のコーナーをうろうろ。
さあ、何を買いましょう。
TVのCMで見かけた新作のグミ?
それとも甘いものはむし歯になるから、しょっぱいものにしますか?

このときに気にしていただきたいのは「時間」です。

時間といっても、「3時のおやつ」というような、何時に食べるか?ではありません
どのぐらいの時間、お口の中にはいっているかという、滞在時間のことです。

順番に見ていきましょう。
① アメ
これは、長くお口の中にありますね。とてもむし歯リスクの高いおやつの一つです。


② ラムネ

ラムネはアメより溶けるのが早いですから、そんなにリスクは高くなさそうです。

③ チョコレート
では、チョコはどうでしょう?
ラムネと同じくすぐ溶けるので、リスクは低い?
そんなことはありません。お子さんがチョコを食べた後、しばらくしてから「あーん」とお口を開けさせて見てみてください。
奥の方の溝に茶色いものが張り付いているのが見えるはずです。
チョコレートをよく食べる子は、本当にむし歯によくなります。要注意です!

④ グミ
砕けてなくなるグミや、ねっとり歯にくっついてなかなか取れないグミなど、色々なタイプがありますね。むし歯リスクが低いのは、いうまでもなく「砕けてなくなるタイプ」です。

⑤ ポテトチップス
これはしょっぱいから、リスクは低いでしょうか?
甘いものよりは良いと思いますが、ただ、唾液と絡み合うと歯にくっつきます
食べた後はお口をゆすいで、くっついているものを洗い流すとよいですね。

 

これまで見てきて、キーワードが「時間」ということが良くわかったかと思います。
これから買い物をする際には、できるだけ早くお口の中から無くなるものを選んでください。
なお、おやつの時間は長くても20分から30分と決めましょう。時計がまだ読めない子には「針がここまで来たらおしまいだよ」と話してあげてください。

さいごに。
繰り返しになりますが、おやつは子どもの健全な発育に大切なものです。
できるだけ、好きなものを楽しく食べていただきたいのですが、内容に少し気をつけていただけると良いかと存じます。

次回は、今度は飲み物のお話です。

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